レシピ
むきさめの煮付け|青森の郷土食を、醤油と蜂蜜でやさしく煮る
醤油と生姜がきいた甘辛だしに、はちみつのコク。角がなく丸いあと味で、冷めてもふわっと柔らかい。ご飯にもお酒のおつまみにも合う、どこか懐かしい家庭の味。
むきさめ、という名前を初めて聞く人も多いかもしれない。
正体はアブラツノザメの皮を剥いた切り身で、青森では昔から食べられてきた魚だ。くせがなく、小骨もほとんどないので、実は誰にでも食べやすい。

仕上げの甘みは、砂糖だけでなく蜂蜜を少し加えるのが醸誌流。コクと丸みが出て、照りもよくなる。
材料(2〜3人分)
- むきさめ 3切
- 生姜 1片
- 醤油 50cc
- 酒 50cc
- みりん 30cc
- 砂糖 大さじ1
- 蜂蜜 ひと回し(大さじ1弱が目安)
- 水 80cc
- 臭み取り用の熱湯 やかん1杯分
- ねぎ(お好み)
作り方
- むきさめは好きな大きさに切り分ける。味染みをよくするなら、1.5cm程度。骨が残っていることがあるので、切りながら確認しておく。
- 切り身をざるに並べ、熱湯を回しかけたあと、冷水でさっと洗い流す。水気をしっかり拭き取る。この一手間で臭みがかなり抜ける。
- 口の広い鍋に醤油・酒・みりん・砂糖・水を入れて煮立たせる。煮汁がしっかり沸いてから切り身を並べ、スライスした生姜をのせて落とし蓋をする。
- 弱めの中火で15分ほど煮る。身が崩れやすいので、最後まで裏返さない。
- 切り身に色がつき、味がなじんだら火を止める直前に蜂蜜を回し入れ、さっとひと混ぜして艶を出す。味をみて、足りなければもう少し煮詰めて調整する。生姜の風味を強くするなら、ここですりおろし生姜を加えるのも良い。(分量外/1かけら)
- 器に盛り、お好みでねぎを散らし、一味唐辛子をふって完成。お酒のおつまみにもよく合う。
ひとこと
- 煮汁は必ず沸騰させてから切り身を入れること。生臭さを抑えるいちばんのコツ。
- 蜂蜜やすりおろし生姜は煮立てすぎると香りが飛ぶので、仕上げの直前に加えるのがポイント。
- むきさめは「棒さめ」という名前で売られていることもある。地域やお店によって呼び方が違うので、スーパーの鮮魚コーナーで探すときは覚えておくといい。
Writer
MIZ(みづ)|発酵食品ソムリエ・食エッセイスト
発酵文化推進機構「発酵の学校」第9期修了。大学では生命化学を専攻し、発酵食品の歴史や文化を「なぜおいしいのか」という科学の視点からひもときます。各地の発酵食品や珍味をめぐる旅の記録も。醸誌では、麹・味噌・醤油など身近な発酵食品の物語をお届けしています。
▶ 食を描くイラスト帳|@choco.oekaki